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令和5年度埼玉県入試の分析結果

    1. 令和5年度 埼玉県公立高校入試概要

令和5年度 2月22日に行われた埼玉県公立高校入試においての受験者数は以下の通りです。

受験者数 倍率
全日制全体 39,617人 1.10倍
普通科全体 30,644人 1.15倍

県内国公立中学3年生の約64%が受験をした割合となります。この数値はおおむね例年と同じです。

 

続いて出題された公立高校入試問題の学年別出題数です。

1年生 2年生 3年生
小問数 割合 小問数 割合 小問数 割合
学力検査問題 21問 18.5% 42問 38.3% 49問 43.3%
学校選択問題 19問 17.0% 35問 32.5% 55問 50.5%

問題数の割合として、通常学力検査においては、中学3年生単元の出題割合が最も高い比率になっており、学校選択問題においては中学3年生単元が約半数を占める割合となっています。

学年が上がるごとに出題割合が増えていく傾向にあるため、高得点を狙うのであれば中学3年生の単元を応用レベルまで演習をしていくことが求められます。また全体の80%を中学2年以上の単元が占めているため中学2年生以上の単元の苦手克服をしておくことが大切です。

その他の特徴としては記述系の問題が約35%出題されていることも見過ごせません。受験対策には記述の対策もしっかりと組み込んでいきたいところです。

各教科問題分析

【国語】:学力検査問題

出題内容 配点
大問1 小説の読解。出典:逸木裕著『風を彩る怪物』
全5題のうち記述が2問(30~40字、35~45字)、選択問題3問。
登場人物の信条に関する問題が4問。文章の表現に関する問題が1問。
26点
大問2 漢字の読み3問。書き2問。文法・俳句(季語)が各1問。インタビューの内容に関する問題が3問あり1問が記述問題。 24点
大問3 哲学者による文章の読解問題。出典:川瀬和也著『ヘーゲル哲学に学ぶ 考え抜く力』
記述問題が2問(10~15字、30~40字)、残りは選択問題。
26点
大問4 古文の読解問題。出典:『浮世物語』
選択問題、歴史的仮名遣い、記述問題、書き抜き問題が各1問ずつ。
12点
大問5 「インターネットの適切な利用」についての課題作文(11~13行、文字数は最大195字)
家庭でのインターネットの利用についての資料をもとに自分の考えを書く。
2段落構成で、1段落に資料の読み取り、2段落に自分の体験を踏まえて考えを書く。
12点

 

問題数に昨年度より大きな変更はなく、例年通りの問題構成といえます。

また、難易度としては例年並みで大きな変化は見られませんでした。

埼玉県立入試の国語は「速読解力」が求められる問題となっています。素早く正確に読み解く力が求められるため、普段から意識して対策をしておくことが重要になります。速読に不安がある方は速読解力講座などを通じて対策を進めてまいりましょう。

漢字や文法、語彙などの知識系の勉強はもちろん、早く正確に読み解く練習を多く取りましょう。

【数学】:学力検査問題

学力検査問題の出題内容はこちらです。

出題内容 配点
大問1 計算問題を中心に各分野の基本問題。計算・関数・図形・確率など幅広い単元から出題 65点
大問2 作図問題と式の計算の利用(証明問題)。 11点
大問3 会話文の中から考える無限小数と有限小数の問題。会話の内容が読み取れれば正解しやすい。 8点
大問4 空間図形を使った図形の総合問題。相似や合同、図形の切断などから出題。 16点

問題数や出題範囲に変化はなく過去問をしっかりやってきた子にとっては取り組みやすかったのではないでしょうか。

配点を見ると注目すべきは大問1。

埼玉県の数学は大問1の正答率が合格を左右すると言っても過言ではありません。

まずは基礎計算を確実に解けるようにしておくことと、各分野の教科書レベルの問題を確実に理解していくような対策をしていきましょう。

大問2以降は難易度が高い問題も存在しますが、すべてが難問というわけではないので解ける問題を見つけて答えれる準備をしておくことが高得点の鍵となります。

【数学】:学校選択問題

学校選択問題も昨年の入試と大きく傾向は変わりませんでした。

出題内容は学校検査問題と同じものもありますが、問い方や与える情報を変えるなどで難易度が高くなっています。

出題内容 配点
大問1 計算問題を中心に各分野の基本問題。計算・関数・図形・確率など幅広い単元から出題 44点
大問2 作図問題と合同の証明。 13点
大問3 会話文の中から考える無限小数と有限小数の問題。会話の内容が読み取れれば正解しやすい。 9点
大問4 関数の総合問題。関数と図形との融合問題も出題。 17点
大問5 空間図形を使った図形の総合問題。相似や図形の切断、三平方の定理を活用した問題。 17点

学校選択問題の攻略法としてはまず大問1など確実に正解できるものを落とさないことと文章や図表を見ながら必要な情報を的確に早く読み取ることです。

また与えられた情報から正解までたどり着く思考力も必要で総合力が求められる問題となっているので単元ごとの勉強だけでなく、様々な角度から問題を解いてみることが大切です。

埼玉県入試の過去問や北辰テストの問題などで多くの問題に触れておきましょう。

【社会】:学力検査問題

小問数が昨年より1問減り全体で30問となり中学3年生からの出題が少し増えました。地理・歴史・公民・総合問題とバランスよく出題されているところもポイントです。

出題内容 配点
大問1 世界地理に関する問題。六大陸や気候に関する内容から出題。資料を見て考える問題もある。 14点
大問2 日本地理に関する問題。図表や地形図を用いた問題、資料の読み取り問題も出題。 16点
大問3 江戸時代までの歴史問題。文化史についての問題や記述問題(参勤交代について)が出題された。 16点
大問4 近現代の歴史に関する問題。時代の並べ替え問題や資料の読み取り問題が出題。 17点
大問5 公民に関する問題。裁判員制度や社会保障制度などに関する知識問題や内閣不信任決議に関する記述問題が出題された。 23点
大問6 地理・歴史・公民の融合問題。SDDGsやニュータウンについての資料やグラフの読み取り問題が出題。 14点

さすがに社会=暗記科目という認識は抜けてきたでしょうか。埼玉県(ほかの都道府県もですが)の入試問題を見ているとただ用語を暗記しただけでは解けない問題が数多く出題されています。

地図やグラフ・図表、歴史の年表、資料などから必要な情報を見つけ出す力やたくさんある情報を整理する力、まとめる力、また多くの文章を読んで意味を理解する力など多くのスキルが求められます。

もちろん暗記が必要ないわけじゃないですよ。必要事項は暗記したうえで上記の力が求められます。

様々な力が求められるだけに普段から教科書に出てくる地図やグラフ、資料にも意識を抜けながら丸暗記ではなく社会という科目の本質を理解していくように努めましょう。

【理科】:学力検査問題

出題内容 配点
大問1 各分野の一問一答形式の問題。分野・学年満遍なく出題されている。 24点
大問2 授業の会話やレポートを題材にした気候と風に関する問題。資料を読み解いて偏西風について答える問題が出題。 19点
大問3 観察記録ノートを題材にした遺伝の規則性の問題。 19点
大問4 会話や実験を題材にした化学変化についての問題。 19点
大問5 会話や実験を題材にした凸レンズを通る光についての問題。 19点

問題数は2問減って全体で28問となりました。大問1では地学・生物・化学・物理からの小問集合、大問2以降は各分野からの出題でした。

大問2以降は授業の場面やノート、実験やレポートからの出題となっていてある程度の文章を読む、理解する力も求められます。

学年別の出題で見ると令和5年度は中学2年生からの出題割合が多くなりました。ただ各学年・各分野から満遍なく出題されているため1年~3年までの内容をきちんと抑えておくことが重要です。

【英語】:学力検査問題

出題内容 配点
大問1 リスニング問題。短い会話やALTによる話、2人の生徒による会話など。英問英答の記述問題もあり。 28点
大問2 メールの文面を扱った問題。空欄の適語補充(記述)と指定の単語を使った2文以上の英作文問題。 17点
大問3 セント・パトリックスデーについての読解問題 18点
大問4 4つの対話文を読んで指示語や適語補充、並び替えなどに応える問題。内容理解と文法的な理解が問われる。 25点
大問5 13行で書かれたスピーチの読解問題。
本と映画どちらで物語を楽しむことが好きか、自分のスピーチ原稿を3文以上で書く英作文問題が出題。
12点

大問ごとで見てみると大問1のリスニングが一番大きな配点となりました。リスニングが一朝一夕で上達させることが難しいので早いうちから英語に耳を慣らしておくことが必要です。

問題の傾向としては大きく変わっていませんが、昨年は大問4にあった2文以上の英作文が大問2に移動していたので戸惑った生徒もいたかもしれません。

学年別の出題で見るとほぼ中学2年生~3年生の内容で構成されています。英語はいわゆる「積み重ね科目」なので全学年の内容を理解していないと次学年の内容の理解も難しくなってくるため苦手と感じる前に対策を進めていきましょう。

【英語】:学校選択問題

出題内容 配点
大問1 リスニング問題。短い会話やALTによる話、2人の生徒による会話など。英問英答の記述問題もあり。 28点
大問2 メールの文面を扱った問題。空欄の適語補充(記述)と指定の単語を使った2文以上の英作文問題。 28点
大問3 傘の歴史について調べて書いた文章の読解問題。
Why、Becauseで答える英作文問題の出題もあった。
34点
大問4 海の近くに住むのがいいか、それとも山の近くに住むのがいいか、自分の考えを40~50字で書く英作文問題 10点

出題形式、大問構成、配点などに大きな変化はなく、自由英作文は大問4のみとなりました。大問3の長文については分量はあるものの身近な題材で比較的読みやすい印象です。

学校選択問題の攻略にはリーディング力(読む力)とライティング力(書く力)が不可欠です。単純な単語・文法の暗記にとどまらず文構造や文型まで理解しておくことが重要となります。

学力検査問題と同様にリスニングの配点も高いため「聞く力」も合わせて対策を進めていくようにしましょう。

令和5年度埼玉県入試の総括

埼玉県の入試はほかの都道府県の入試に比べると新指導要領への対応が早く思考力や判断力を問う問題が多く出題されています。

つまりその場限りの理解や暗記では得点を重ねることが難しく、どれだけ意識を高く持って受験勉強に臨んできたかを問われる入試です。

受験勉強を開始する時期が遅くなってしまうと挽回することが難しいため中学校1年生、もっと言えば小学生の時から基礎をしっかりと身に付けておくことが大切になります。

中学生になってからでは間に合わないというわけではありませんが、入試に向けてしっかり計画と戦略を立てて準備する必要があります。

ただやみくもに、力業で暗記するような勉強ではなく応用が利く知識や考え方を身に付けられるような勉強をしていきましょう。

入試に向けた勉強の仕方、志望校の考え方など少しでも不安に感じることがあればスタディクラブまでお気軽にご相談ください。

受験勉強は早く始めるに越したことはありません。

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