スタクラ情報局

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2020.04.13

文科省 休校中の家庭学習を評価に反映 教育格差の拡大懸念も

臨時休校中の家庭学習を学習評価に反映

文部科学省は2020年4月10日、新型コロナウイルス感染拡大で臨時休校中の児童生徒への学習指導について、家庭学習の成果を評価に反映することなどを求める通知を全国の都道府県教育委員会などに出しました。臨時休校中に取り組んだ家庭学習は、特例的な措置として学習評価に反映できるようになります。

今回の通知は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う休校が長期化し、教育課程の実施に支障が出る事態に備える特例措置として出されました。休校中の児童生徒が「家庭学習を通じて学力を身に付けた」と学校長が判断できる場合には、学校再開後に同じ内容を授業で扱わないことになります。

臨時休校が長期化する中、学校現場では本来の授業時間の確保が難しくなっていることが理由です。

また、新型コロナウイルス感染症に対して、保護者や児童生徒が登校に対して強い不安を持っていることから、萩生田文部科学大臣は、「学校再開後も登校困難な児童生徒については、校長の判断で欠席扱いとはしないことが可能であり、各学校で柔軟に判断してほしい」との見解を示しました。

文部科学省は、教科書やプリント、NHK Eテレ等のテレビ放送、ICT教材・オンライン教材等を組み合わせて、可能な限りの学習指導を適切に行うよう求めています。

休校期間中の家庭学習における、ICT教材の活用やオンライン教材等の利用については、学校ごとに対応も異なります。また、家庭での学習環境も異なることから、「家庭学習を通じて学力を身に着けた」とする学校長の判断も極めて難しいものとなり、再開後に授業を実施しないとなると学習格差の拡大につながることが懸念されます。